5年連続でランキング1位に輝いたのは「西宮北口」。阪急神戸線と今津線の接続駅である「西宮北口」は、大阪の中心地・梅田駅と神戸の中心地・三宮駅のほぼ中間に位置しており、梅田へは13分、神戸三宮までは14分、宝塚へも14分と非常に交通の便が良い。1日当たりの乗降客も9万9925人と梅田駅、三宮駅に次ぐ阪急電鉄第3位のターミナル駅だ。(2015年、阪急電鉄調べ)
西宮北口駅の副駅名は「阪急西宮ガーデンズ前」と名付けられており、西日本最大級のショッピングモール「阪急西宮ガーデンズ」と直結している。さらに、駅周辺は再開発によって便利で美しく、快適な街へと発展していることも人気の理由の一つだろう。
駅の南側に向かってペデストリアンデッキを歩くとその姿を現す「阪急西宮ガーデンズ」は、阪急西宮スタジアムの跡地を再開発し、生活提案型ショッピングモールとして2008年に誕生した施設。「西宮阪急」と「イズミヤ」を核とした260を超える専門店、「TOHOシネマズ西宮OS」を備えたモールは世代を超えて多くの人を惹きつけ、西宮市外から訪れる人も多い。さらに、百貨店内やテナントとして入居するショップのリニューアルも頻繁に行われており、顧客を飽きさせない努力も重ねられている。隣接地には甲南大学のキャンパスも新設されている。
駅の南西側、今津線をはさんだエリアでも再開発が進み、バスターミナルが整備されたほか、「兵庫県立芸術文化センター」が設けられ文化発信拠点として活用されている。同時に民間のタワーマンションやスポーツクラブなども建設され大きく変貌した。現在も複合ビル「西宮北口阪急ビル(仮称)」が2018年秋の完成を目指して建設が進められており、飲食店や金融機関、教育&育児関連施設の入居が想定されている。
阪神・淡路大震災の被害が大きかった駅の北側も一変。高層住宅を併設した大型複合施設「アクタ西宮」が新設されたほか、近年では学習塾や予備校の集積が急速に進んで、学びの街としての特色も強まってきている。
住宅街に目を向けると、今津線の線路をはさんだ駅の北西側に、西宮市の閑静な住宅街・西宮七園(甲東園、甲陽園・・・のように地名に園がつく)の一つ「甲風園」がある。また、国道171号を越えて駅の北側から甲山(かぶとやま)に向かうエリアには、人気の高い一戸建て住宅地が広がり、近くには関西学院大学や神戸女学院大学のキャンパスも。また、西宮市ではアサヒビール工場跡地の再開発計画が進むなど、今後の発展にも期待が寄せられている。
家賃相場について見ると、賃貸マンションでは1K・1DKで平均5万4000円、1LDK・2K・2DKは7.3万円、2LDK・3K・3DKは8.7万円。また、新築分譲マンションの購入価格は、2590万円~、中古マンションは830万円~となっている。(SUUMO掲載情報より抜粋、2017年7月9日時点)
高い利便性をもちながらも、まだまだ成長を続けるポテンシャルも秘めている西宮北口。総合ランキングで5年連続のトップを誇る人気の街である一方で、「この2~3年で人気が高まったと思う街ランキング」でも第2位にランクインしており、さらに魅力を増し続けていると受け止めている人も多いようだ。