昨年2位に甘んじた吉祥寺が、2017年は再びトップに返り咲いた。吉祥寺を舞台にした人気漫画がテレビドラマ化されたり、井の頭公園の池の水抜き作業「かいぼり」のニュースで改めて豊かな自然環境が見直されたりと、ポジティブな面でのメディア露出が目立った。
もともと衣・食・住・遊がバランス良く充実し、幅広い層から支持を集める街。デパートや商店街、「ハモニカ横丁」のような味わいのある飲食店街、ミニシアターなどの文化施設がそろい、さらには都心から近すぎず遠すぎず、適度な距離感も心地よい。
2017年の吉祥寺は話題も多い。まず、今年の春にリニューアルの「コピス吉祥寺」。もともと街の中心に位置する人気の商業施設だっただけに、住人の期待値は高い。また、同時期にシネマカフェ「ココロヲ・動かす・映画館◯」もオープン。ミニシアターにカフェを併設され、定期的な感想会といったイベントも実施し、「映画を通して出会える場」になるという。吉祥寺の新たな名所になりそうだ。
さらに、井の頭恩賜公園は2017年5月で開園100周年を迎える。「井の頭恩賜公園100年実行委員会」により、地域の人と協力したさまざまな事業が進められてきた。池の水の入れ替え、外来種の駆除、餌やり自粛キャンペーン、水質浄化施設の設置などにより、100年前の美しい姿を取り戻そうという取り組みも進められている。また、記念すべき100周年を盛り上げようと、映画の製作や記念イベントも行われる予定だ。市民にとって大きな存在である井の頭公園の再生が、吉祥寺の街のさらなる活性化につながるのかもしれない。
住むエリアとして注目したいのが「吉祥寺本町」「吉祥寺東町」、南口の「吉祥寺南町1丁目」「井の頭3丁目」周辺。閑静な住宅街が広がっている。家賃相場はワンルームマンションで平均6.8万円、1K・1DKで平均7.3万円。持ち家では駅からやや離れたファミリータイプであれば4000万円台から物件が見つかる。(SUUMO掲載情報より抜粋、2017年3月10日時点)
吉祥寺では、数年前から街の美観を向上させつつも利便性を上げようとする、駅一体の整備、電柱・電線の地中化、街路樹植栽といった取り組みも行われている。今後も進化を続ける街の動向に目が離せない。